北韓の金正恩（キム・ジョンウン）第１書記は、2009年から事実上、軍を掌握していたもようです。
金正恩第１書記は、父親の金正日国防委員長が死去した後の2011年12月に、朝鮮民主主義人民共和国の第3代最高指導者の座に就きましたが、それより前の2009年から事実上、軍を掌握したとみられる資料を、KBSが単独で入手しました。
入手した経緯などは明らかにされていませんが、KBSが入手した北韓軍第6師団の2010年第一四半期事業計画書によりますと、2009年10月の労働党創建記念日に、党所属の軍医官が、青年隊長・金正恩の偉大性を20分間にわたって解説したことや、金正恩氏が軍を指導することに忠誠を誓う事業強化を指示する内容が盛り込まれていました。また誕生日の1月8日に、 金正恩氏を称える歌の合唱大会を組織するよう指示する内容が記されており、これらのことから父親の金正日国防委員長が死去する前から、金正恩氏は軍に対して大きな影響力を持っていたことが示されました。