アメリカ軍の高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD」の韓国配備について協議する韓米共同実務団の構成に関する約定の締結が、急きょ2日延期されることになり、その背景に関心が集まっています。
国防部は当初、23日の午前11時に約定締結を発表する予定でしたが、予定時刻の1時間前に急きょ、締結を2日程度延期すると発表しました。
国防部はこれについて「最終的に調整すべきことが残っている」としています。
しかしアメリカのケリー国務長官と中国の王毅外相による米中外相会談が現地時間の23日にワシントンで行われることから、国連安全保障理事会での北韓制裁決議案をめぐるアメリカと中国の大詰めの交渉を前に中国を意識してのことではないかという観測が出ています。
アメリカは中国が反対しているサードの韓半島配備を、強力な北韓制裁案の採択に向けた中国の協力を促すための手段として活用しており、今回の約定締結の延期は中国を刺激することを避けるためのものということです。
国防部のムン・サンギュン報道官は「サードの配備は、国連での北韓制裁決議案とは別の問題で、外部の要素に影響されない」と述べています。