スイスのジュネーブで行われている国連の人権理事会総会で現地時間の1日、脱北者の証言をめぐり南北の間で激しい攻防が繰り広げられました。
北韓の李・スヨン外相は現地時間の1日、基調演説で「北韓を攻撃する唯一の証拠は脱北者の証言だけだ」とした上で、「脱北者は1人あたり5000ドル、またはそれ以上の金によって誘拐・拉致されている」と主張しました。
これについて、ジュネーブ駐在の国連の金・ヨンム韓国代表部政務次席大使は、「脱北者の証言を否定する発言は、偽りで受け入れられない。脱北者の存在は、大規模な人権侵害が組織的かつ広範囲で行われている証拠だ」と反論しました。
これに対し、北韓側が「脱北者は韓国によって誘拐・拉致されている」と主張すると、韓国側は「誘拐・拉致という言葉は受け入れられない」と否定するなど攻防が繰り広げられました。
北韓は、北韓住民の権利を侵害する韓国の拉致行為を中断することを繰り返し求めたということです。