フィリピン政府は5日、北韓の貨物船を差し押さえたことを明らかにしました。
この貨物船は3日にルソン島のスービック港に入港、フィリピンの沿岸警備隊が3日と4日に船内を捜索しました。
国連安保理は2日、北韓の資産凍結の強化などを盛り込んだ制裁決議を採択しましたが、この貨物船は資産凍結の対象になった北韓の海運会社が所有する31隻のうちの一つでした。
フィリピン政府は、制裁決議に基づいて資産凍結の手続きを進めることにしていて、国連から査察団が派遣される見通しです。
北韓国籍の乗組員21人は、国外退去処分となる見込みです。
一方、フィリピンの沿岸警備隊が船内を捜索しましたが、軍需物資などは発見されなかったということです。
この貨物船を所有する北韓の海運会社「オーシャン・マリタイム・マネジメント」は、2013年にパナマ運河でキューバの武器を積んでいたことが発覚し、2014年に国連安保理の資産凍結の対象に含まれました。