国連安全保障理事会の北韓制裁対象に指定された北韓の船舶が、ロシアの港に入港できず、北韓に向かっているものとみられると、アメリカの政府系放送「ボイス・オブ・アメリカ」が24日伝えました。
それによりますと、北韓の船舶「ヒチョン号」は、14日にロシア極東最大のコンテナ港、ボストチニ港に着きましたが、接岸できず、港からおよそ1キロ離れた海域にとどまり、23日午前3時に、北韓方面に向けて航海し始めたことが確認されたということです。
ロシア政府が、国連安全保障理事会の北韓制裁決議を履行するため、「ヒチョン号」の入港を拒否したものとみられています。
「ヒチョン号」は、国連安保理の北韓制裁決議で、国連加盟国への入港が禁止された北韓船舶のうちの一隻ですが、ロシアは、決議採択後も入港を認めていたため、韓国政府は外交ルートを通じて決議履行を求めていました。
ロシア政府は、各国が独自にとっている北韓制裁には反対するものの、国連安保理の決議については履行する姿勢を示してきました。