北韓の国防委員会が談話で問題解決に向けた交渉に言及したことについて、アメリカ国務省は、アメリカは対話に向けて開かれているが、非核化に向けた意味のある行動をとる責任は北韓にあると述べました。
アメリカ国務省のアダムス東アジア太平洋担当報道官は、現地時間の4日、韓国のメディア向けに論評を出し、「われわれは、同盟国・友好国との緊密な協議により、北韓との対話の機会は開かれているという立場を明らかにしてきた。この対話は、韓半島の非核化に向けた真摯で信頼できる交渉に復帰することを目指すものだ」と述べたうえで、「非核化に向けて意味のある行動をとり、挑発を自制する責任は北韓にある」と強調しました。
一方、アメリカ国務省のラッセル次官補は、ワシントンで、現地時間の4日 開かれた討論会で、「6か国協議が再開されるには、北韓がすべての核活動を凍結し、過去の核活動を明確に申告し、IAEA=国際原子力機関の査察団を受け入れなければならない」と述べ、北韓による非核化措置が6か国協議の再開に向けた前提条件であることを強調しました。
北韓の国防委員会は3日、談話を発表し、一方的な制裁よりは安定を維持することが重要であり、無謀な軍事的圧迫よりは交渉による問題解決こそが重要だとの世論が拡大しているとして、アメリカに対して、緊張緩和に向けた事態収拾に取り組むことを求めています。