国連安全保障理事会の決議による北韓制裁対象者だった端川商業銀行ベトナム支部の副代表が事実上、追放されたことがわかりました。
ベトナムの政界筋が27日、明らかにしたところによりますと、端川商業銀行ベトナム支部のチェ・ソンイル副代表が今月23日、航空便でベトナムから北韓に戻ったということです。
チェ副代表は、ことし3月はじめの安保理決議による北韓制裁対象者16人のうちの1人で、国連加盟国は、制裁対象者や対象機関に対して資産を凍結し、入国を禁止するなどの措置を取らなければなりません。
ベトナム政府は、北韓との友好関係を考慮して、チェ副代表に出国要請をし、チェ副代表がそれを受け入れる形で、事実上の追放措置を取ったとされています。
ベトナムとしては、初めての北韓制裁決議の実行となります。
端川商業銀行は、2012年7月にミャンマーにあった支部をベトナムに移し、海外への武器販売資金のマネーロンダリングや持ち出しを担ってきた疑いが持たれています。
一方、同じく制裁対象者に含まれていたこの銀行の代表は、安保理決議が採択される1か月あまり前にすでに帰国しています。