金正恩第1書記は36年ぶりに開かれた朝鮮労働党大会で非核化や南北間の敵対行為中止などについて言及し、関心が寄せられています。
朝鮮中央通信などが伝えたところによりますと、金正恩第1書記は8日、「責任ある核保有国として、敵対勢力が核兵器を使用して自主権を侵害しないかぎり、先に核兵器を使用しない」としたうえで、「核拡散防止の義務を誠実に履行し、世界の非核化に向けて努力していく」と語りました。
北韓は2013年4月に採択した法令で、「世界の非核化が実現するまで、敵対勢力の攻撃を抑制するために自衛的核保有国の地位を強固にしていく」としていて、金正恩第1書記の発言は、非核化に向けた努力に言及したものの、全世界が核を放棄しないかぎり、北韓も核を放棄しないという、事実上の核保有宣言と受け止められています。
また、金正恩第1書記は、平和と統一のために南北の軍事当局による対話が必要だとして、まずは心理戦放送やビラの散布を中止すべきだと指摘し、これらの問題で対話に応じる用意があることを示唆しました。
これは南北の軍事当局間の対話を提案したものですが、国際社会の制裁が続く中、韓国政府が提案に応じる可能性は低いとみられます。