ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンは、ディーゼル車の排ガス規制を不正に逃れていた問題でアメリカや日本では破格の補償案を示していますが、韓国に対してはまだ補償案を示していないことから不満の声が高まっています。
韓国環境部は去年11月、フォルクスワーゲンに対して、排ガス規制を不正に逃れるためのソフトウェアの搭載が確認されたとして、韓国で販売された対象車両、およそ12万5000台についてリコール命令を出しました。
しかしフォルクスワーゲンは、リコールをいつ、どのような方法で実施するかなど、具体的な計画を示していません。
その一方で、海外では破格の補償案を素早く発表しています。
不正問題を初めて突き止めたアメリカなど北米のユーザーに対しては、1000ドル相当の商品券を提供したのに続いて、アメリカのおよそ50万人に車両価格の払い戻しを行うとともに、補償金として1台につき5000ドルを支払う計画であるといわれています。
また、日本では無料で修繕するなどサービス改善策を示し、人気車種の価格を大幅に引き下げています。
これについて韓国のフォルクスワーゲンは、訴訟が進行中なので補償について言及することはできないという立場をとっていますが、韓国では問題が表面化してからも、引き続きフォルクスワーゲンの販売が好調であることが背景にあるとする指摘も出ています。