アメリカのオバマ大統領が27日、現職のアメリカ大統領として初めて広島を訪問することになっていますが、広島平和公園を訪れる際、公園内の韓国人原爆犠牲者慰霊碑にも立ち寄るかについて、韓日両政府の間で、別途の連絡はなかったことがわかりました。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官は、25日に行われた会見で、「オバマ大統領の韓国人原爆犠牲者慰霊碑への献花などについて、韓国政府から日本政府に連絡があったか」を問う質問に対し、「そのような報告を受けたことはない」と述べ、否定しました。
これに先立ち、日本政府当局者は、24日、海外メディアとの会見で、オバマ大統領の具体的な計画について「公園での具体的な活動は、まだ調整中」と話しています。
オバマ大統領は、三重県志摩市で開かれる主要国首脳会議が閉幕する27日、現職のアメリカ大統領として初めて、被爆地広島を訪問することにしています。
一方、原爆被害者のうち、韓国人被害者は、およそ2万人とされています。
韓国人被爆者2500人からなる「韓国原爆被害者協会」の会長らおよそ10人は、27日にオバマ大統領の広島訪問に合わせて日本を訪れ、平和記念公園で集会を開き、オバマ大統領に対し「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」にも献花するよう求める方針です。
韓国人原爆犠牲者慰霊碑は、広島平和公園内の原爆慰霊碑からおよそ200メートル離れたところにあります。