北韓の故金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の専属料理人を10年以上務めた藤本健二氏が、先月31日、再び、北韓訪問の途についたことがわかりました。
日本の共同通信によりますと、藤本氏が先月31日、中国の北京空港で搭乗手続きをしている姿が目撃されたということです。
藤本氏は、4月にも北韓からの招待で、北韓を訪れ、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長と面会しています。
これまで藤本氏の北韓訪問については、北韓が日本との間のメッセンジャーとして活用する狙いがあるとの観測が出ていましたが、日本政府は今回、藤本氏に対してメッセージの伝達などは依頼していないということです。
藤本氏は、1980年代後半から2001年まで、故金正日国防委員長の専属料理人として平壌で働き、金正恩労働党委員長などと親交があるといわれています。
藤本氏は、先月、平壌から戻った後に「北韓は戦争するつもりはない。アメリカから難題を突きつけられてむっとしてミサイルを発射している」という金労働党委員長の発言を紹介しています。
先月の朝鮮労働党大会以後、積極的な外交を展開している北韓が今回、藤本氏を通じてどのようなメッセージを伝えるかに関心が寄せられています。