シンガポールで開かれた「アジア安全保障会議」で、中国とロシアがアメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD(サード)」の韓国配備に反対する立場を改めて強調しました。
中国の孫建国・中央軍事委員会連合参謀部副参謀長は5日、アジア安全保障会議で演説し、「アメリカが韓国への配備を進めている高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD」は、正常な安全上の必要性を超えており、緊張する韓半島情勢の火に油を注ぐものだ」として反対する立場を明確にしました。
孫建国・連合参謀部副参謀長は4日に行われた韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官との会談でもTHAADの韓国配備に反対する姿勢を強調し、これに対して韓民求長官は、「北韓のミサイルの脅威に備えた迎撃用途に過ぎない」と述べたということです。
またロシアのアントノフ国防次官も5日、アジア安全保障会議で演説し、「韓米ミサイル防衛協力が地域の戦略的な安定を破壊してはならない」として、THAADの韓国配備に反対する姿勢を強調しました。