韓半島の東の海、東海の北韓側水域での中国漁船の操業で、韓国のイカの漁獲量が大きく減ったことがわかりました。
江原道(カンウォンド)が政府系研究機関の韓国海洋水産開発院に依頼して調べたところによりますと、北韓側水域で操業する中国漁船は、イカが南下する7月から9月の間に、乱獲しているため、江原道のイカの水揚げ量が大きく減っただけでなく、資源枯渇を招いているということです。
北韓側水域での中国漁船のイカの漁獲量は、15トンに上るとみられ、 水揚げ量の減少による江原道イカ釣り漁船の被害額は、年間で最大で535億ウォンに上ると推定されます。
スルメなどの干物の生産額の減少や、漁具の被害、観光客の減少など関連産業の被害額を合わせると、1000億ウォンに上るとみられます。
韓国海洋水産開発院は、中国漁船の操業による被害を減らすために、漁獲証明制度を実施することや中国漁船に衛星船位測定送信機の設置を義務付けることなど、国際的な取り組みが必要だと話しています。
また韓国漁船のロシア進出への支援拡大、漁業被害に関する法的根拠の制定、イカ市場開放の最小化、政府の買い入れや、イカ資源管理の強化、南北水産協力の強化などの対策が求められると話しています。
北韓と中国は2004年5月に、民間レベルで漁業協定を締結していて、2004年に144隻だった中国の底引き網漁船は、2014年には、1904隻と13倍以上に増えています。