代表的な株指数のMSCIの構成国分類で、韓国は新興国から先進国株指数へのくら替えを目指していますが、MSCI先進国指数を公表しているアメリカのモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルは15日、韓国株について、市場への接近性に進展がなかったとして、来年までは、格上げの是非を検討する「観察対象国」の対象に含めない方針を明らかにしました。
MSCI指数は、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが先進国やエマージング国、各地域や各国別、産業別や業種別など様々な指数を算出して公表しているもので、世界のほとんどの機関投資家が株式投資の指標銘柄として使っています。
これを受けて、金融監督委員会のジョン・ウンボ副委員長は15日、MSCIが求めている、24時間韓国ウォンを両替できる域外ウォン市場の開設などについて、「外為取引システムを完全に変更し、近いうちに実現することは困難だ」と述べ、 韓国株式市場がMSCI先進国市場指数に組み入れられることは短期的に難しくなるとの認識を示しました。
先進国指数に採用されると、世界の機関投資家が韓国株を組み入れたファンドなどを運用することになり、韓国株の買い需要が発生するとされています。
韓国はエマージング国・新興国指数に据え置かれ、おととし2014年以後、格上げの是非を検討する「観察対象国(ウオッチリスト)」の対象からも外れています。
一方、韓国は世界の2大投資指標であるイギリスのFTSEやアメリカのスタンダード・アンド・プアーズ株指数では先進国に分類されています。