北韓で、国会に当たる最高人民会議が29日に平壌(ピョンヤン)で開かれ、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の独裁体制の確立に向けた権力構造を完成させるための手続きが行われるとみられています。
最高人民会議では、5月初めの党大会での決定を受けた国家機関の組織変更や人事、憲法改正などが行われる見通しで、特に、党大会で、金正恩氏が、新設された党の最高ポスト「党委員長」に就任したことから、最高人民会議では、金正恩氏が、新たなポストに就く可能性が高いとみられています。
韓国の専門家の多くは、故金日成(キム・イルソン)主席が委員長を務めた「中央人民委員会」を復活させ、金正恩氏がその最高ポストである「委員長」に就任する可能性が高いと予想しています。
その場合、現在、金正恩氏が第1委員長を務めている国防委員会は、中央人民委員会の傘下機関に置かれる可能性が高いものとみられています。
国防委員会は、金日成主席が死亡し、故金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が権力の座について以来、国家最高機関としての役割を果たしてきています。
最高人民会議の開催は去年4月以来で、金正恩政権ではこれまでに6回開かれています。