旧日本軍慰安婦被害者を悼む公園「慰安婦の記憶の場」の起工式が29日、行われました。
「慰安婦の記憶の場」は、女性団体、学界、文化団体の有志で作る「慰安婦の記憶の場」造成推進委員会が建設を進めているもので、起工式は、29日、ソウル南山(ナムサン)の旧韓国統監官邸跡で、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長や慰安婦被害者らが出席して行われました。
旧韓国統監官邸跡は1910年に韓日併合条約が締結された場所です。
この追悼公園は、今月21日に造成計画がソウル市の都市公園審議委員会で承認され、ことし8月15日の完成を目指していて、造成のための募金には、これまで個人や団体、合わせて1万9600人から、3億4000万ウォンあまりが寄せられています。
起工式で、造成推進委員会のチェ・ヨンヒ委員長は、「この追悼公園は、人倫に反する戦争犯罪の被害者だったが、平和と人権運動家として活動された方々を永遠に記憶し、この地に真の平和が根付くように学習する場、考える場となるだろう」と挨拶しました。
また、朴元淳ソウル市長は、「もう、生存者は41人に過ぎない。ソウル市は、被害者の肉声の録音や、歴史的な資料の収集などの事業を進めていて、これをユネスコの世界記憶遺産に登録する方針だ」と語りました。