アメリカなどで大人気の、任天堂などが開発したスマートフォン向けのゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が、利用できないはずの韓国の一部地域で楽しめ、ユーザー数が100万人を超えているなか、グーグルが求めている韓国の精密地図データの海外持ち出しが認められるかどうかに関心が集まっています。
ポケモンGOは、スマートフォンのGPS=衛星利用測位システムとグーグルマップの情報を使い、外を歩きながらスマートフォンの画面でキャラクターのポケットモンスターをつかまえるゲームです。
韓国は、サービス対象地域から外されていますが、これについて、政府が安全保障を理由に精密地図データの海外持ち出しを認めておらず、海外のゲームサーバーに韓国の精密地図データを取り込めなくなっていることが原因だとする見方が一部から出ていました。
グーグルは現在、韓国については、韓国企業のSKプラネットが制作した地図を利用してグーグルマップサービスを提供しています。
これについて、国土交通部は、「ポケモンGOは、精密地図データを必要としないゲームだ。韓国で利用できないのは、ゲーム製作会社がゲームを配信する際にGPS信号を消しているためで、グーグルに地図データの持ち出しを許可していないためではない」としています。
ゲーム業界からも、「韓国にサーバーをおけばサービスは十分可能で、そうすることによって、韓国で発生した売り上げに対し、きちんと税金を支払うべきだ」と指摘する声が出ています。
グーグルは先月1日、政府に対して精密地図データの海外持ち出しを許可するよう求めており、政府は、来月25日までに、認めるかどうかを決めることにしています。