かつて、新潟と北韓の元山(ウォンサン)を結んでいた、北韓の「万景峰(マンギョンボン)号」が、来月から、北韓と中国、ロシアを行き来する観光船として利用されることになったもようです。
アメリカ政府系放送の自由アジア放送が19日に伝えたものです。
それによりますと、今月12日、北韓の羅先(ナソン)市観光局の関係者などが出席して開かれた会議で、北韓、中国、ロシアの3か国間の新しい観光合弁事業に関する合意が行われ、中国吉林省の琿春と、北韓の羅先、ロシアのウラジオストクを結ぶ観光ルートを来月にも開通することになったということです。
その観光ルートのうち、羅先市の羅津(ナジン)港とウラジオストク市のウラジオストク港の間を往来する観光船として、北韓の「万景峰号」を利用することで合意したということです。
万景峰号は、平壌時間の午後11時に羅津港を出て、翌日午前にウラジオストクに到着し、その日午後4時にウラジオストクを出て、翌日の早朝に羅津港に戻るスケジュールで運航する予定で、運航時間は片道およそ8時間、毎月10回運航するということです。
万景峰号は1971年5月に就航し、北韓の元山と新潟を結び、在日朝鮮人を北韓に帰国させる際に使われ、1874年からは主に貨物船として使われていましたが、2006年以降は、日本政府が北韓の核実験とミサイル発射に対する制裁措置として、日本への入港を禁じています。