柳一鎬(ユ・イルホ)経済副総理兼企画財政部長官が、23日から中国の成都(せいと)市で行われる主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席するため、22日、中国を訪れます。アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム、サードの韓国配備が決まって以降、政府の高官が中国を訪れるのは初めてで、関心が寄せられています。
韓国とアメリカ政府は、北韓の弾道ミサイル発射を受け、このほど、サードの韓国配備を決めましたが、これについて中国は韓国の陸上に配備されるレーダーの探知範囲が中国に及び、中国の安全保障に大きな脅威になるとして激しく反発しています。そのため、国内では、韓国にとって最大の貿易相手国の中国が、経済的な報復措置をとるのではないかとの懸念が浮上しています。
柳副総理は、訪問期間の間、中国側の高官と会い、サードの韓国配備が両国の経済関係に影響を及ぼしてはならないことを強調するとしていますが、中国がこれに応じるかは未知数です。
柳副総理は、サードをめぐる韓米両国の協議が公式化したことし2月にも、上海で行われた主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席し、中国を説得するための外交戦を繰り広げています。