北韓が、ことし4月に中国にある｢北韓レストラン｣の従業員12人が集団で脱出して韓国入りしたことの報復として、中国や東南アジアに住む韓国人を対象にテロや拉致などを計画している模様です。
北京の消息筋が、25日に明らかにしたところによりますと、北韓は最近、中国や東南アジア地域に工作員を派遣したり、現地の暴力団などと連携したりして韓国人へのテロや拉致などを計画している動きが見られるということです。
また、北韓に詳しい消息筋によりますと、先月初旬に北韓の李洙墉(リ・スヨン)労働党中央委員会副委員長が中国訪問から帰国したあと、北韓の工作員800人あまりが中国に渡り、北韓と中国の国境付近で働いている北韓の労働者およそ2万人の監視に乗り出している模様です。
このうち、一部の工作員は、ことし4月に中国の｢北韓レストラン｣の従業員12人が集団で脱出して韓国入りした報復として、中国で脱北者の支援に当たっている韓国の市民団体の関係者や、中国や東南アジアなどにある韓国の在外公館の駐在員を対象に、テロや拉致などを計画しているということです。
これを受けて、北京駐在の韓国総領事館は、26日北京に滞在している韓国人を対象に懇談会を開き、注意を呼びかけています。