三星(サムソン)電子がイタリアの自動車メーカー、フィアット・クライスラー・グループ(FCA)の自動車部品事業部門を買収するために交渉を行っていることがメディアで報じられ、注目を集めています。
アメリカのブルームバーグは3日、消息筋の話として、三星電子がフィアットの部品事業部門であるマニエッティ・マレリの一部または全部を買い入れるために、フィアットとの間で協議を行っていると伝えました。
マニエッティ・マレリは、設立から100年近く経った歴史ある会社で、従業員数は4万人あまり、去年の売り上げは9兆ウォンに上っています。
買収予想価格は3兆ウォンを超える見込みで、実現すれば三星電子がこれまで進めた買収合併で最大規模となります。
三星電子は去年12月、無人走行自動車、電気自動車などに使われる部品と技術の開発を担当する「電装事業チーム」を新設し、自動車の電装部門に参入しており、マニエッティ・マレリの買収が決まれば、スマートカーや電気自動車など、未来型自動車の開発に向けた橋頭堡を築くことになります。
業界では、自動車電装品の世界市場が2020年には400兆ウォン規模にまで成長することが見込まれるなか、三星電子が、自動車電装部門を自社の次なる収益源に位置付け、集中的な投資に出たものとみています。