北韓が核兵器の原料となるプルトニウムを確保するために、使用済み核燃料の再処理を行ったと表明したという共同通信の報道を受け、韓国外交部の当局者は、それが事実であれば、国連安保理の決議に違反する行為だと指摘し、今後の対応について議論する方針だと述べました。
この当局者は17日、「報道の通り、北韓が(核燃料の)再処理を行ったのであれば、これは北韓の核プログラムにかかわる一切の活動を禁止している安保理の決議に明らかに違反するものだ」としたうえで「政府は関係国や国際機関と今後の対応について緊密に協議して行く」と述べました。
北韓の原子力研究院は、17日に報道された共同通信との書面インタービューで、 寧辺(ヨンビョン)の核施設で核兵器の原料となるプルトニウムを新たに生産したことを明らかにしています。
北韓がプルトニウムを生産したと自ら認めたのは、2013年の4月、寧辺の5メガワット(MW)級の原子炉を再整備し、再稼動すると公言して以来初めてのことです。
一部の海外メディアは、北韓が寧辺でプルトニウムを生産するための再処理を再開しているようだと去年の6月に報道していて、IAEA=国際原子力機関の天野之弥事務局長も同じ時期に、北韓が再処理施設を再稼動している可能性があると述べました。