ことし夏、異常気象が続く中、気象庁の天気予報が当たらないという批判を受け、気象庁が、予報の正確性を向上させるための対策を発表しました。
気象庁は29日、気象予報士の専門性向上と95%の予報正確度達成を目指して、「気象予報士等級制度」と「一生気象予報士制度」を導入する方針だと発表しました。
「気象予報士等級制度」とは、気象予報士を「初級」、「中級」、「高級」、「特級」の4段階に分け、個々の能力に合わせた教育を実施するとしたもので、「一生気象予報士制度」とは、異動が多い気象予報士の専門性を育成するため、気象予報士の職群を新設するなどして気象予報士のキャリアを管理し、集中的な教育を行うことを目標としています。気象庁は、この他にも観測資料を分析する専門家や諮問官を迎え入れるなどとしています。
こうした対策について、気象庁の関係者は、「国民の中で気象庁への不信感が広がっていることについて危機感を持ち、気象庁を一新する心構えで対策を講じた」と述べています。