韓国で多くの死傷者を出した加湿器殺菌剤に含まれていた成分が、現在、市販されている練り歯磨きからも検出され、政府が調査に乗り出した結果、あわせて149種類の練り歯磨きから問題の成分が検出されました。
食品医薬品安全処は26日、韓国で販売されている練り歯磨きのうち、2つのメーカーの25種類の製品から加湿器殺菌剤に含まれる化学物質が検出されたことから、これらの製品をすべて回収し、29日から国内で製造されている練り歯磨きについて全数調査を行いました。
その結果、さらに多くの製品から殺菌剤に使われた成分が検出され、問題の成分が含まれた練り歯磨きは、149種類に増えました。
食品医薬品安全処は、「問題の成分はごくわずか含まれているだけで、安全性に問題はない」としながらも、これらの製品を回収する方針を示しました。
問題の成分は、加湿器の殺菌剤に含まれた化学物質で、細菌の繁殖を防ぐ保存剤の目的で使われ、一方で、肺の繊維化などを引き起こす恐れがあるため、国内では練り歯磨きへの使用が禁じられています。
食品医薬品安全処は、練り歯磨き以外にも、芳香剤や消毒剤など日常的に使われる生活化学製品にこの成分が含まれているかについて、年末までに全数調査を行うとしています。