去年11月に行われたデモで警察の放水の直撃を受けて意識不明になり、先月亡くなったペク・ナムギさん(69)の死亡診断書について、ソウル大学病院が3日、内容を再検討した結果、「病死」と記入したのは主治医の判断によるもので、修正を強要することはできないと発表したことを受け、ソウル大学病院の労働組合は4日、「ソウル大学病院は、過ちを改める最後の機会を手放し、権力を前にして良心を捨てた」と、強く批判しました。
ソウル大学病院とソウル医科大学による合同特別調査委員会は3日、ペク・ナムギさんの死亡診断書について記者会見を開き、ぺクさんの主治医が死亡原因を「急性腎不全による病死」と記入したのは、大韓医師協会の指針とは異なるもので、ぺクさんの死因は外部の衝撃による死亡を意味する「外因死」だとしながらも、死亡診断書の記入は主治医の判断によるもので修正は強要できないとしています。
これについてソウル大学病院の労働組合は、「ソウル大学病院は、国民が信頼できる公共病院であるべきだ。ソウル大学病院の従業員たちは、権力に翻弄されて真実から目をそらしているソウル大学病院の姿を黙認することはできない」としています。
一方、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は、これから警察の放水にソウル市の消火栓を使用できないようにすると述べました。
朴市長は5日、ラジオ放送のインタビューに応じ、ソウル市が消火栓から警察の放水に使用される水を供給していることについて「消火栓の水は、ソウル市の傘下機関である消防災難本部が火事の際に使用しているが、その水をデモの鎮圧のために使うことは容認できない」と述べました。