東レグループが、慶尚北道(キョンサンブクド)の 龜尾(クミ)に新工場を建設します。東レグループの東レ先端素材(TAK)は、19日、慶尚北道の龜尾市にある第5国家産業団地(龜尾ハイテックバレー)で、龜尾第4工場の起工式を行いました。
起工式には、朴槿恵(パク・クネ)大統領が出席し祝辞を述べた他、鄭晩基(チョン・マンギ)産業通商資源部第1次官と、金寬容(キム・グァンヨン)慶尚北道知事、長嶺安政駐韓日本大使など500人が出席しました。
慶尚北道によりますと、東レは第5国家産業団地に入居する初めての企業で、建設する龜尾第4工場は、敷地面積が26万9000平方メートル、4250億ウォン(およそ391億6400万円)を投資して、炭素繊維、不織布の生産ラインを備え、2018年から段階的に生産を始めます。東レグループは、今回建設する新工場を含め、韓国で、2030年まで約5兆ウォン(およそ4608億円)規模の投資を進めていく方針だということです。
工場が完成する2021年には、2400人あまりの雇用が生み出され、1兆1000億ウォン(およそ1013億6567万円)の経済効果が得られるなど、地域経済の活性化に大いに貢献できると期待されています。
特に、世界的な景気低迷と国内の大企業が海外進出している問題で龜尾の経済状況が厳しい中、東レは、1972年三星と合弁投資(第一合繊の設立)を行って以来、およそ40年あまり事業撤退をすることなく、投資を増やし続けてきたことから注目が集まっています。
東レは、韓国に東レケミカル、東レBSF韓国、ステムコなど6つの系列会社を展開しており、韓国での事業展開による売り上げは、去年は、3兆7000億ウォン(およそ3409億5726万円)で、東レグループ全体の売り上げ22兆ウォン(およそ2027億3134万円)の17%を占めています。