韓国の海洋警察が、西海で違法操業の取り締まりに集団で抵抗した中国漁船に対して機関銃を発射したことについて、中国が北京駐在の韓国公使を呼んで抗議したことがわかりました。
中国外務省の報道官は4日の定例の記者会見で、「韓国の海洋警察が暴力的に法を執行したことに対して、中国外務省は韓国大使館の公使を呼んで抗議した」と述べました。
また、この報道官は「違法漁業は、ことしに入って中国政府の努力で大幅に減っている。いかなる場合でも火力兵器を使ってはならない」と述べました。
この事件は、今月1日、西海で違法操業をしていた中国漁船2隻を海洋警察がだ捕しようとしたところ、周辺に中国漁船30隻が集まってきて海洋警察の警備艇を脅かしたため、海洋警察は機関銃を発射して追い払いました。海洋警察は、この射撃による死傷者や船体の破損は確認されていないとしています。
中国漁船の違法操業によって韓国海洋警察と中国漁船の衝突はありましたが、海洋警察が機関銃を発射したのは、今回が初めてです。
これについて、中国政府は、「暴力的な法執行だ」として批判の声を高めていますが、韓国政府は、「根本的な原因は中国漁船の違法操業にあり、中国側の抗議は受け入れられない」としています。