朴槿恵（パク・クネ）大統領の親友、崔順実（チェ・スンシル）容疑者の国政介入疑惑をめぐり、朴大統領の退陣を求める市民による3回目の大規模集会が12日、ソウル都心で開かれます。
11日、警察や民主労総などによりますと、およそ1500の市民団体がつくる「朴槿恵政権退陣非常国民行動」は12日午後4時から、ソウル市庁前のソウル広場で、朴大統領の退陣を求める大規模な集会を開くということです。
主催者側は少なくとも50万人、最大で100万人が集まると見込んでいます。
野党3党もそろって参加するとしています。
地方からも参加する予定で、2000年代に入り、最大規模の集会になる見通しです。
韓国南東部の釜山（プサン）から1万人、蔚山（ウルサン）から5000人、南西部の全羅北道（チョンラブクド）から4000人などが参加する見込みです。また、中学生･高校生の参加も多くなる見込みで、地方からも400人余りの中学生・高校生がバスに乗ってソウル入りし、集会に参加する予定です。
集会後、5時ごろからは行進が行われます。主催者側は、ソウル都心の主要道路を経て大統領府青瓦台進入路まで行進する経路を申請しましたが、警察から禁止を告げられ、裁判所に警察による禁止通告処分の執行停止申請をしています。
これに対し、裁判所は、「国民の集会･示威の自由を保障しなければならず、その際の秩序維持は警察本来の責務だ」として、市民団体の行進を認めるべきだとする判断を示しており、市民たちが青瓦台進入路への行進を強行すれば、警察との衝突が起きるおそれもあります。
警察は、2万5000人の警察官を投入する予定で、放水銃の使用も検討しているもようです。また、服装は、通常の「勤務服」ではなく、デモの鎮圧や重武装した犯罪者を制圧するときに着用する「機動服」にすることを決めました。
こうしたなか、李俊植（イ・ジュンシク）社会副総理兼教育部長官は11日午後、平和的な集会を訴える国民向けの談話を発表し、「政府は韓国社会が正しい方向に向かって進むよう全力を尽くしている。政府を信じ、平和的な集会と成熟した集会文化が定着するよう、理解と協力をお願いしたい」と訴えました。