世界の貿易額が6年ぶり最低水準となりました。
WTO=世界貿易機関が14日に発表しました。
それによりますと、ことしに入ってから8月まで主要71カ国の貿易額は19兆3530億ドルで、前の年の同じ期間に比べて4.6%減りました。
これは2010年の18兆280億ドル以来、最も低い水準です。
輸出だけを見ますと、71カ国のうち3分の2に当たる国々で輸出が減りました。
中でも中国や韓国、台湾など、アジアの国々で輸出が大きく減少し、原油価格の下落で中東の産油国の輸出も大きく減りました。
中国は前の年に比べ7.2%減り、韓国は8.9%も減りました。
輸出額の順位を見ますと、中国1位、アメリカ2位、ドイツ3位、次いで日本、オランダなどで、上位グループは順位が変わりませんでしたが、韓国は去年の6位から8位に下がりました。
一方で、アメリカの大統領選は共和党のトランプ氏が当選し、保護主義が進むのではないかとみられ、世界の貿易額がさらに萎縮する可能性もあるとされています。