憲法裁判所で弾劾訴追が審理されている朴槿恵(パク・グネ)大統領の即時退陣を求める週末の大規模集会が、17日土曜日も開かれ、ソウルでは警察発表で6万人、主催者発表で65万人、全国では66万7000人が参加しました。
集会の規模は、朴大統領の弾劾案が国会で可決される前の週は、主催者側発表で全国で232万人が集まり、最大規模となりましたが、弾劾案が可決された今月9日以降は104万人、66万人と次第に参加人数が減っていますが、政局次第で再び増える可能性があります。
朴大統領の退陣を求める週末の集会は、大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告への疑惑が表面化した10月末から始まり、今回で8週連続となりました。
集会は、ソウル都心の光化門(クァンファムン)広場で夕方5時から始まりました。
17日の集会では、朴大統領が16日、憲法裁判所に提出した答弁書で「弾劾の理由がない」として全面対決の姿勢を示したことを非難し、即時退陣を求めるとともに、憲法裁判所に対して朴大統領の弾劾訴追案の速やかな審理と大統領の早期罷免を求めました。
また、弾劾に問われて職務が停止されている大統領に代わって、大統領権限代行を務めている黄教安(ファン・ギョアン)国務総理に対しても「崔被告の国政介入問題を知っておきながらも黙認していた共犯だ」として、退陣を求めました。
集会後は、これまでの行進ルートだった大統領府青瓦台前に加え、国務総理公館前、憲法裁判所前まで行進しました。
裁判所が、憲法裁判所前まで行進を認めたことについて、一部では「憲法裁判所に圧力をかけることになり、司法の独立性を損なう恐れがある」と心配する声もありましたが、憲法裁判所の100メートル手前までの行進を時間制限を設けたうえで認め、表現の自由も重視する判断を下しました。
一方、これに対抗して、パクサモ=朴槿恵を愛する会など、朴大統領を支持するおよそ50の市民団体も、主催者発表でおよそ100万人、警察推計で3万人が集まり、憲法裁判所近くの地下鉄安国(アングク)駅一帯で集会を開きました。
集会には、主に高齢者や退役軍人などがみられ、「弾劾は無効だ」として、憲法裁判所に対して朴大統領の弾劾訴追を棄却するよう求めました。
このため、罷免の可否を判断する憲法裁判所周辺では、「早期罷免を」「弾劾案棄却を」と叫ぶ双方の声が響きわたりました。
警察は、2つの集会の参加者が衝突する可能性があるとして、1万8000人の警察官を配置しましたが、衝突はありませんでした。