大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を捜査している特別検察官チームは28日、三星物産と第一毛織が合併した際、臨時株主総会で大株主の国民年金公団に賛成票を投じるよう強要したとして、文亨杓(ムン・ヒョンピョ)前保健福祉部長官を職権濫用の疑いで緊急逮捕しました。
特別検察官チームが21日に本格的な捜査に着手してから、こうした強制的な手段で主要容疑者の身柄を確保するのは初めてです。
これに先立って行われた特別検察官による捜査で、国民年金公団を管理・監督している保健福祉部の局長級幹部らは、文前長官が三星グループの合併に賛成するよう指示したと述べ、ホン・ワンソン元国民年金基金運用本部長も、保健福祉部から合併に賛成するよう圧力を受けたと供述したとされています。
捜査チームは、三星が崔被告が設立した2つの財団に寄付したのは、臨時株主総会で大株主の国民年金公団が賛成票を投じた見返りだった可能性があるとみて、21日に国民年金公団の事務所を家宅捜索しています。
このため現在、出国禁止措置が取られている三星電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長も、近く召喚されるものとみられています。
文前長官の逮捕により、朴槿恵(パク・クネ)大統領の第三者供賄罪に関する捜査も大きな進展を見せるものとみられています。