去年、韓国企業の海外現地法人が、2008年の世界金融危機以降、初めて赤字を記録するなど、経営状態が悪化していることが分かりました。
韓国輸出入銀行の海外経済研究所が28日、韓国企業の海外現地法人およそ6000社の業績を分析した結果、2012年から2013年までの平均売上高は1億3000万ドル水準でしたが、2014年には1億2700万ドルまで下落し、2015年には前の年に比べて11.8%減少した1億1200万ドルだったということです。
営業利益でみますと、2012年から2013年の平均営業利益はおよそ470万ドルでしたが、2014年には410万ドルに下落し、2015年には前の年に比べて34.1%急減したおよそ270万ドルとなりました。営業利益が減少したことを受け、韓国企業の海外現地法人は去年、平均70万ドルの赤字を記録しました。これは2008年以降、初めてです。
こうした営業利益激減の理由について、研究所は「グローバル経済の成長鈍化による需要不振、市場内の競争激化、鉱業・建設業の不振などが要因だとみられる」と説明し、今後、世界貿易規模の鈍化が進むことなどを踏まえると、従来の成長中心の経営戦略を収益中心に再編すべきだと分析しています。