大統領府青瓦台が作成したとみられる、文化・芸術界の検閲対象者およそ１万人の名簿、いわゆる「ブラックリスト」の一部が、ソウルの民放キー局、SBSによって公開されました。
SBSは、文化・芸術界の検閲対象となった個人や団体の名前が、政府の支援事業別にまとめられた名簿を入手し、これを28日、公開しました。
この名簿は、2014年と2015年に作成されたブラックリストの一部とみられ、「政務リスト」と題されていて、各人には「時局宣言をした」、「野党を支持した」などという理由が簡単に添えられています。
これについて文化体育観光部の関係者は、このリストは青瓦台の政務首席補佐官室が作り、文化体育観光部に送ってきたものだと説明しています。これによって青瓦台が名簿の作成を主導していたことが確認されました。
文化体育観光部は、この名簿にもとづいて管理指針を作り、管理台帳をつけるなどしていたとされます。
文化・芸術界の「ブラックリスト」は、文化・芸術界の関係者への検閲や支援対象から排除することなどを目的に作られ、世界3大文学賞とされる国際ブッカー賞を、アジアで初めて受賞した作家、韓江(ハン・ガン)さん、詩人の高銀（コ・ウン）さん、俳優のソン・ガンホさん、女優のキム・ヘスさん、映画監督のパク・チャンウクさんら9473人の名前が載っているとされています。