韓国株式市場に上場している企業の去年の純利益が、これまででもっとも多い100兆ウォン台に上るとみられますが、コスト削減や構造調整などの努力によるもので、「不況型の黒字だ」という指摘が出ています。
証券情報会社「エフアンドガイド」が5日、まとめたところによりますと、韓国株式市場と店頭市場に上場している251社の去年の年間の営業利益は、前の年に比べておよそ22%増加して142兆8346億ウォンとみられるということです。
なかでも三星電子の年間の営業利益は、およそ7%増えて28兆3000億ウォンあまりになるとみられています。また韓国の検索最大手「NAVER(ネイバー)」も、47%増えて1兆1200億ウォンあまりとなる見通しです。
これら251社の去年10月から12月期の営業利益は、前の年の同じ期間に比べておよそ44%増えたものと見込まれています。
また時価総額上位20社のほとんどが、業績が改善したものとみられています。
このため証券会社は、韓国株式市場に上場している企業の去年の営業利益や純利益が、過去最高の100兆ウォン台に上るという見通しを示しています。
しかし、こうした業績は、コスト削減や人べらしなどの構造調整の努力によるもので、売り上げの伸びはなかったものの利益だけは増える不況型の黒字だったと分析されています。