政府の機密文書を朴槿恵大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告に渡したとして公務上秘密漏洩の罪で起訴された大統領府青瓦台前付属秘書官のチョン・ホソン被告が、崔順実被告の知り合いが経営する会社の苦情を解決するよう朴大統領から直接指示を受けたと供述していることが、特別検察官チームの捜査でわかりました。
日刊紙の京郷(キョンヒャン)新聞が4日、特別検察官チームの関係者の話として報じたところによりますと、チョン・ホソン被告は、特別検察官チームの捜査で、朴槿恵(パク・クネ)大統領を診察したとみられているキム・ヨンジェ美容外科医院長の妻が経営する医療機器メーカーの製品について、朴大統領が、創造経済の一環だとして特許権保護の措置をとるよう直接指示したと供述したということです。
崔順実被告は2014年ごろ、キム院長からこの会社が開発した製品をコピーした偽物の輸出を防ぐために、関税庁の取り締まりを強化してほしいという苦情を受け、これをチョン・ホソン被告を通じて朴槿恵大統領に伝え、大統領は苦情の解決のための措置を取るようチョン被告に指示したということです。
特別検察官チームは、この過程で朴大統領への崔順実被告の働きかけがあったとみて、朴大統領と崔順実被告の職権乱用罪の共謀関係の裏付けに力を入れています。
キム・ヨンジェ美容外科は、崔順実被告の行き付けの病院で、別の名前で週1回ほど訪れ、睡眠導入剤のプロポフォールの投与を受けていたとされています。
またキム院長の妻が経営する会社が開発した製品は、食品医薬品安全処に許可申請をしてからわずか1か月あまりで許可が出ていて、特別待遇を受けたとする疑惑が持たれています。
キム院長の妻は、おととし9月の朴大統領の中国訪問の際の経済使節団にも入っていました。