加湿器に使用する殺菌剤で多くの死傷者が出た問題で、ソウル中央地方裁判所は6日、殺菌剤を製造販売し、業務上過失致死傷などの罪に問われたメーカーの元社長に懲役7年、メーカーに対して罰金1億5000万ウォンの判決を言い渡しました。
ソウル中央地方裁判所は、6日、この事件の判決公判を開き、イギリスに本社を置く多国籍企業のレキット・ベンキーザーの韓国法人「オキシー・レキット・ベンキーザー」=現在の「RBコリア」の元社長、申鉉宇(シン・ヒョンウ)被告に対して、「安全性の検証もせずに、製品のラベルに『人体に安全』『子どもに安心』と表示した。これによって被害者らは死亡したり大きな障害を負った」として、懲役7年の判決を言い渡しました。
またオキシー社の元研究所長や別の殺菌剤メーカーの元社長ら5人に対しても、懲役5年から7年、禁錮刑を宣告しましたが、2010年までオキシー社の社長を務めていたアメリカ人の被告に対しては、証拠不十分として無罪を言い渡しました。
加湿器殺菌剤事件は、2001年から2011年半ばまでのおよそ10年間にわたって、安全性の検証もせず、加湿器の水に混ぜる殺菌剤として、有害な化学物質が含まれた製品を製造・販売し、子どもや妊婦ら死者73人を含む181人の被害者を出しています。