潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長は16日、朴槿恵大統領に電話し、退任のあいさつを伝えました。
大統領府青瓦台の報道官によりますと、潘基文氏は、「直接会って退任のあいさつをすべきだが、こうした事態になって残念だ。適切に対処していくことを希望する」と語り、朴大統領は、「10年間ご苦労様でした。健康に留意し、意味ある新年になることを期待する」と述べたということです。
潘基文氏は帰国に際して行った12日の記者会見で、慰安婦問題をめぐるる韓日間の合意について、「究極的な合意は慰安婦被害者の希望に沿う形にならなければならない」としたうえで、「日本政府の拠出金が慰安婦像の撤去を条件としたものなら、拠出金を返すべきだ」と語り、論議の的になっています。
潘基文氏は、慰安婦合意が発表された2015年12月には、「合意が両国関係の発展につながることを期待する」として歓迎し、昨年初めに朴大統領と電話で新年のあいさつを交わしたときも、「勇気ある決断だ。歴史が高く評価するだろう」と語っています。
潘基文氏については、1年足らずで合意に対する認識が180度転換したとの批判も出ています。