朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を捜査している特別検察官は、21日、大統領府青瓦台が政権に批判的な文化芸術界関係者のブラックリストを作成し、それにもとづいて公的な支援を打ち切ったとされる金淇春(キム・ギチュン)元大統領府秘書室長と趙允旋(チョ・ユンソン)文化体育観光部長官の2人を職権乱用の疑いで逮捕しました。
一連の事件で現職長官の逮捕は初めてです。
特別検察官の調べによりますと、2人は、朴槿恵政権に批判的な映画監督や俳優、作家などの名簿、いわゆるブラックリストを作成し、それに基づいて公的な支援を打ち切った疑いが持たれています。
名簿にはおよそ1万人が含まれているとされています。
特別検察官は、大統領府と文化体育観光部がこうしたブラックリストを作成、管理し、文化・芸術の分野に介入したことは、自由民主主義の主な価値である思想・表現・自由の権利を侵害したとしています。
特別検察官は、ブラックリストの作成に朴大統領の指示があった可能性があるとして、今後、さらに調べを進めることにしています。
また、趙文化体育観光部長官は逮捕後、長官職を辞任する意向を示しました。