原子力安全委員会が、慶州(キョンジュ)市の月城(ウォルソン)原発1号基の運転を10年延長することを許可したことについて、ソウル行政裁判所は、決定を取り消す判決を下しました。
月城原発1号基は1983年に商業運転を開始していますが、原発を運営している韓国水力原子力は、2012年、30年の設計寿命を、さらに10年延長するよう求めて、原子力安全委員会に変更許可申請を出しました。これを受け、原子力安全委員会は、2015年、「安全性評価の結果、2022年まで運転することを許可する」という決定を下しました。これに対し、慶州市民およそ2000人が、決定は原子力関連法などに違反するとして、取り消しを求める行政訴訟を起こしていました。
今回の判決について、ソウル行政裁判所は、原子力安全法令で、変更内容の比較表を提出するよう求めているにもかかわらず、提出されていないことや、運営変更について原子力安全委員会の課長に専決させるなど、適切な審議を経ての議決が行われていないことなどを理由として挙げています。