大統領の親友、崔順実(チェ・スンシンル)被告をめぐる疑惑を調べている特別検察官の捜査チームは13日から14日未明にかけて、崔被告側への出資をめぐる贈賄などの疑いで、三星グループの経営トップである李在鎔(イ・ジェヨン)三星電子副会長(48)を事情聴取しました。
聴取は13日午前9時半ごろから14日午前1時過ぎまで、15時間あまりにわたって行われました。
李在鎔氏に対しては、グループ内の企業合併をめぐり、大統領側に協力を求め、その見返りに、崔順実被告側に巨額の支援を行った疑いが持たれています。
贈賄などの疑いによる逮捕状請求が1月に棄却されており、特別検察官は、その後の捜査で新たに確認されたことがあったとして、追加の事情聴取に踏み切ったものです。
特別検察官はこれまでの調べで、2015年の三星グループ傘下の三星物産と第一毛織の合併後、新規のグループ会社間出資の解消に関し公正取引委員会が三星側に便宜を図ったとみています。
今回の聴取では、こうした疑惑について集中的に調べ、これに対し、李在鎔氏は疑惑を否定したもようです。
特別検察官は、同じ日、三星電子の関係者2人も呼び出して調べました。
特別検察官は、李氏の逮捕状を再請求するかどうかと、三星グループ未来戦略室の崔志成(チェ・ジソン)室長ら首脳部についても扱いを早めに決定する方針です。