朴槿恵大統領の親友、崔順実(チェ・スンシンル)被告をめぐる疑惑を調べている特別検察官の捜査チームが、崔被告側への出資をめぐる贈賄などの疑いで、三星グループの経営トップである李在鎔(イ・ジェヨン)三星電子副会長(48)への逮捕状を再請求しました。
これは、ことし1月、贈賄などの疑いによる逮捕状請求が棄却となって以来、およそ26日ぶりのことで、贈賄、横領、偽証などの嫌疑に加え、「資産の海外逃避」という嫌疑が新たに追加されました。
捜査チームは、李副会長が崔被告に433億ウォンを支援したほか、去年10月にも、数十億ウォン相当の名馬2頭を崔被告を支援するため、海外への財産逃避を図ったとみています。また、崔被告を支援する上で実務を担当していたパク・サンジン三星電子社長に対しても、支援に際して違法行為をしたとみて、逮捕状を請求しました。
一方、捜査チームは、李副会長の逮捕状に、朴槿恵(パク・クネ)大統領に対面調査への意見を聞いたとする関連記録を添付し、大統領側に対面調査を申し入れたものの、大統領側の拒否により調査が行われていないことを明示しました。これは、裁判所が賄賂を受け取った側への調査が行われていないとして、逮捕状を棄却することを防ぐための措置だとみられています。
李副会長とパク社長への令状審査は、16日午前10時半にソウル中央地方裁判所で行われる予定で、逮捕状の発布は、17日明け方に決まる見通しです。