アメリカ政府が韓国の鉄鋼製品の「りん銅(Phosphor Copper)」に対して、予備判定時の2倍を超える反ダンピング(不当廉売)関税を決めました。
韓国貿易協会が2日、明らかにしたところによりますと、アメリカの商務省は現地時間の先月28日、韓国製のりん銅に対して8.43%の反ダンピング関税を課すことを決めたということです。
これは、予備判定の3.79%の2倍以上にあたる重い関税です。
りん銅は、りんを含んでいる銅で、脱酸剤やりん青銅の製造に用いられます。去年、韓国のアメリカへのりん銅の輸出額は356万ドルでした。
アメリカの鉄鋼メーカー「メタラジカルプロダクツ(Metallurgical Products)」は去年3月、韓国製のりん銅が国内での販売価格より安い価格で輸出されているとして、韓国の鉄鋼メーカー「ポンサン」をアメリカの商務省と国際貿易委員会に提訴しています。
商務省は、予備判定で3.79%の比較的低い関税を課しましたが、調査などを経て8.43%に引き上げたものです。
今回の決定は、トランプ政権が発足して初めて行われた反ダンピング関税ということで注目が集まっています。
アメリカの国際貿易委員会の最終的な決定は来月13日に出される予定です。