中国は、中国人が旅行会社から韓国へのパック旅行商品を買えないように中国の旅行社に指示したもようです。
中国の旅行業界関係者によりますと、中国の国家観光局は2日、北京の旅行会社を招集し、韓国への旅行商品の販売を全面的に中止するよう指示したということです。
これによって中国では韓国への団体観光だけでなく、個人で旅行会社を通じて韓国行きの航空券を購入することも禁じられることになり、中国人が韓国を観光する方法は個人が航空会社から直接、航空券を購入する自由旅行だけとなります。
中国政府の今回の措置によって、中国から韓国への旅行者は最大で70%減ることが予想され、韓国の旅行業界への影響が懸念されます。
去年、韓国を訪れた外国人は1700万人と推定され、このうち中国人がおよそ800万人と、半分近くを占めています。
中国は、アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」の韓国への配備決定に強く反発しており、ロッテグループがサード基地のための用地を提供したことから「報復措置」を取ったものとみられています。
これに対し、外交部の趙俊赫（チョ・ジュンヒョク）報道官は、2日の定例会見で、中国に対してこれ以上両国関係を悪化させる言動を控えるよう求めるとともに、中国からの圧力に毅然と対応する姿勢を示しました。