朴槿恵前大統領の弾劾審理で憲法裁判所長代行を務めた李貞美(イ・ジョンミ)裁判官が13日、退任しました。
李貞美裁判官は憲法裁判所で行われた退任式であいつさつし、朴槿恵前大統領の弾劾審理について、「憲法と法律に基づいて公正に審理を進め、憲法の精神を具現するために全力を尽くした」と述べました。
また、「私たちが経験している現在の統治構造の危機状況と社会の葛藤は、民主主義と法治主義、そして、人権保障という憲法の価値を強固にする過程における痛みだ」としたうえで、「その痛みを乗り越えて憲法と法治の精神にのっとってより成熟した民主国家になることを信じる」と述べました。
さらに、「民主主義は意見が違う人の意見をも尊重することだ」とし、「分裂と対立を克服し、愛と抱擁で和合し、共存することを切に希望する」と述べました。
李貞美裁判官は1987年に裁判官に任用され、2011年3月に憲法裁判所の裁判官に就任、1月末に憲法裁判所長が退任したあと、所長代行として朴槿恵前大統領の弾劾審理を率いました。