韓国の海洋水産部は22日、2014年4月に韓国南西部の珍島(チンド)沖で沈没した旅客船「セウォル号」の船体を引き揚げるための作業を始めました。事故が発生してからおよそ3年ぶりのことです。
海洋水産部は、本格的な引き揚げに先立って、深さ44メートルの海底に沈んでいる船体を海底から1~2メートル引き揚げる試験を行ったうえで、本格的な引き揚げ作業に取りかかるとしています。
ただ、事故が発生した海域の波が高くなるなど、天候が悪化する場合は、延期される可能性があります。
これに先立ち、海洋水産部は19日も船体の引き揚げを試みましたが、船体を引き揚げるためのワイヤーがねじれたうえ、天候が悪化したため、作業は22日に延期となっていました。
事故では、修学旅行中の高校生など295人が死亡し、9人が行方不明になっており、行方不明者の家族らが捜索のため、引き揚げを希望していました。