韓国南西部の珍島(チンド)沖で引き揚げ作業が進められている旅客船セウォル号(6825トン)は、24日、横倒しになっている船体が半潜水式のドックに移し替えられ、早ければ来週にも87キロ離れた木浦新港に運ばれるものとみられています。
セウォル号は2014年4月16日、修学旅行生らを乗せて済州島に向かう途中、珍島沖で沈没したもので、172人が救助されましたが、295人が死亡、9人が行方不明になっています。
現場では、22日から2隻のバージ船によって深さ44メートルの海底に沈んでいた船体の引き揚げ作業が進められ、24日には船体が海面に姿を現しました。現在は、船体を半潜水式のドックに移し替えるため沈んだ状態のドックを海面から16メートルの高さにまで浮上させる作業が進められています。
セウォル号引揚げ推進団のイ・チョルホ団長は25日、「内部の海水や油などを除去し、港に移動する準備を整えるのに3日から5日程度かかる」と述べました。
イ・チョルホ団長は、これらの作業が順調に進めば、来週にも船体を87キロ離れた木浦新港に移動させて陸揚げすることになるとしています。
陸揚げ後は船内を中心に行方不明となっている9人の捜索を最優先に進めることにしています。