2014年4月に韓国南西部の珍島(チンド)沖で沈没し、300人を超える死者行方不明者を出した旅客船「セウォル号」が、引き揚げられた海域から運搬船に載せられ、31日午後1時、木浦(モクポ)新港に到着しました。
沈没から1080日目でした。
「セウォル号」は、水深44メートルの海底から引き揚げられて25日に運搬船の上に載せられ船内の水を抜くなどの移送に向けた準備作業をしていました。
そして31日午前7時、木浦から105キロ離れた現場を出発しました。
木浦港に到着した「セウォル号」の接岸作業は30分ほどで終わり、これから陸揚げ作業が慎重に行われます。陸揚げには4日ほどかかる見通しです。
陸揚げ後は、今も行方がわからない9人の捜索と、沈没原因解明のための調査が行われます。政府は、海洋水産部など10の関係部署と自治体の職員からなる合同現場収拾本部を開設し、捜索と調査が安全に行われるよう船体の洗浄や防疫、安全性の調査などを行うとしています。
行方不明者の捜索は4月10日ごろに始めるものとみられています。
セウォル号の沈没では、修学旅行中の高校生ら295人が死亡し、9人が行方不明のままとなっています。