大統領府青瓦台の金奎顕(キム・ギュヒョン)外交安保首席秘書官は6日午後、青瓦台で長嶺安政・韓国駐在日本大使と面会し、両国の懸案について議論しました。
青瓦台関係者が明らかにしました。
面会は長嶺大使の要請で行われたということです。
長嶺大使は釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として、1月9日に一時帰国していましたが、今月4日に帰任しました。
長嶺大使は、面会で、ソウルの日本大使館前と釜山総領事館前に設置されている少女像の移転を強く求めたものとみられています。また、韓国の政権交代とは関係なく、慰安婦問題をめぐる両国の合意を着実に履行しなければならないと強調したものとみられています。
これに先立って、長嶺大使は、帰任のためソウルの金浦空港に到着後、記者団に対し、「すぐにも黄教安(ファン・ギョアン)大統領職務代行らの要人に直接会い、慰安婦問題をめぐる韓日合意の実施について強く求めていく考え」と表明しています。
これについて、韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は6日の定例会見で、「長嶺大使から黄国務総理との面会要請が外交部にあった。外交慣例、面会の必要性などを総合的に検討し、政府が自主的に判断する」としています。
そのうえで、長嶺大使が黄国務総理と面会する方針を一方的に公表したことについて、「外交首脳との面会と関連した事項を双方の調整ができていない状況で対外的に言及したのは適切ではないと思う」と述べました。
長嶺大使は、洪容杓(ホン・ヨンピョ)統一部長官と韓民求(ハン・ミング)国防部長官との面会も要請していますが、両部は直ちには応じない方針を示していて、両長官との面会も韓国政府の総合的な判断によって、実現するかどうかや時期が決まるものとみられています。