長嶺安政韓国駐在日本大使は、10日午後、韓国外交部を訪れ、林聖男(イム・ソンナム)第1次官とおよそ30分間、面会しました。
面会のあと、長嶺大使は、記者団に対し、「シリア情勢、北韓問題が足元の大きな課題となっているが、日本と韓国がきっちり連携を取って協力していく必要がある」と述べました。
また、「日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が去年結ばれ、日韓間の交流が非常に進んでいる。日米韓3か国協力も進んでおり、こういったことを土台にして日韓関係をさらに前に進めていこうということで話をした」と述べました。
長嶺大使は記者団に対し、慰安婦問題や少女像問題については言及しませんでしたが、外交部当局者によりますと、林次官との面会では釜山の日本総領事館とソウルの日本大使館前に設置されている少女像の移転を求めたということです。これに対し、林次官は、韓国政府の立場を説明し、「すべての当事者が慰安婦をめぐる韓日合意の趣旨と精神を尊重する必要がある」と述べたということです。
長嶺大使は、釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として、1月9日に一時帰国していましが、今月4日に帰任しました。
帰任した際、「黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行らに直接会って日韓合意の実施について強く求めたい」と話しています。