最近、深刻化しているPM10=粒子状物質やPM2.5=微小粒子状物質が、中国から飛来しているのか、国内で発生したのかを明らかにするため、再来年、観測衛星が打ち上げられることになりました。
韓国政府によりますと、再来年打ち上げる予定の観測衛星「千里眼( チョンリアン)」にPM10やPM2.5の観測装備を搭載するということです。
この装備は、硫黄や二酸化窒素などの毒性化合物が、光に反射する際に生じる波長によってPM10やPM2.5を観測します。
この衛星は、周期が地球の自転周期と同じで、地上から見ると衛星が常に静止しているように見える「静止衛星」で、PM10やPM2.5の発生経路を正確に解明できるということです。
韓国政府はこれまで、韓半島上空のPM10やPM2.5の80%は、中国から飛来しているという見方を示してきましたが、客観的な資料が不足し、中国政府に対策を求めることが困難になっていました。
一方、中国政府も最近、科学的な根拠による証明が必要だとする立場を発表しています。
韓国航空宇宙研究院は、大気汚染が日増しに深刻化していることから、再来年の打ち上げ日程を最大限前倒しする方針です。